白のアリア

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森の中。



ソルジエは湖のそばの木の幹に
もたれながら、目を閉じて風の音を
聞いているようだった。




「……そろそろか」




瞳を開いてそう言うと
ソルジエは立ち上がる。




そして、少しの間黙った。





「…夢片鱗……」





世界に希望を与えるために
色羽の夢鳥が残した、名残……。






それが、あんな少女だなんて
思いもしなかったが。





見るからにやさしげで温かい、
太陽のような笑顔を宿した表情。





ずっと1人だったソルジエにとって
唯のような存在は新鮮で、
そして不思議な感覚がしていた。





それと同時に、苦手でもあった。





『友達に、なりたいから』。




不意に、唯の言葉が頭をよぎった。






「……くだらない」





つまらなそうにそう吐き捨て、
ソルジエはその場から姿を消した。