白のアリア

「さっきユイが感じた擦られたというのは


おそらく術者がおまえにContactを
とった瞬間だ。


接触が行われたら、
もう魔術を回避することはできない」




ひととおり聞いたところで
フィラさんがそっと私の手に
手を重ねた。





「ここはいかなる邪なものも
入れない絶対結界。


話をしても大丈夫です」




…フィラさん…。




「…実は、さっき夢妃っていう
男の人に会ったんです」





「夢妃に?」




私はうなずいて、続けた。




「…私が本当の意味で
夢片鱗になれたとき、


力を使って【天使】を救うか、


夢妃と一緒に虹満夜を助けるために
【悪魔】になるか……



…夢妃は取引だって、
そう言ってました」





「…それで、あちらの言い分はなんと?」




え?




「取引というのは双方の意思が
成り立ってはじめて成立する。


おまえの願いを叶えるくらいなのだから
あちらにも何かあるんだろう」




…そういわれればそうかもしれない。



「…でも、そんなの一言も言ってなかった」