「……誰……なの……」





「気がつかれましたか」




目をうっすら開けば
視界に入る白い部屋。



その寝ている私の横で
小さな女の子がやさしげな微笑を
たたえたままこちらを見ていた。





「…あの……?」




状況のつかめない私に女の子は
また笑った。





「殿方もお待ちのようですし、
そこのお2方も交えてお話いたしますわ。


レイアス様、シル様、
そこにいるのはわかっていますのよ」




楽しげにそういったあとで
ガタンッと音がしてふすまが開く。





見つかって不機嫌そうな顔をしているのか
レインとシルが微妙な顔つきで
おずおずと入ってきた。




「…おまえにはなんでも
お見通し、ってやつか」






「ええ。数十分ほど前から。

彼女を心配なさってるのが
よく伝わってきましたわ」



「…ユイ、大丈夫なのか」



シルが心配そうに私の顔を
覗きこんだ。





「うん、大丈夫だよ」



そういうとシルは心底ほっとした顔をして




「…そっか。ならよかった」