白のアリア

ぱち。




「やっと起きたか」




「…シル…」




目の前の漆黒の瞳を見て
ほっと息をついた。




…あれは、夢だったのかな…。




体を起こしてへへっと笑いかけると
シルが怪訝な顔をしたままだ。





「?どうしたの?」





「…なんで泣いてんだ、おまえ」





指摘されて頬にそっと手をやると
そこには涙の筋。



瞳を拭えば、手につく水滴。





「・・え、ほんとだ。
なんで泣いてんだろ」





…なんで…?




あの夢が、怖かったから…?






思い出して、ギュッと体を抱きしめる。





恐怖を、振り払うように。





「…ユイ…?」




シルが心配そうに聞いてきて
私の肩に手を置く。





バタンッ!!!




「ユイちゃーんっ!!!

…ってあれ?」