白のアリア

夢の中で、誰かが呼んでいた。






【…けて。助……けて】




(・・・?)






【…お願い。ここから……

出し……て………】





悲痛で、かすれた声。





頭の中で、その声だけが響く。





(・・だれ?だれなの?)






【……お願い…

あいつが……来る前に……。



……逃げて……。


このままでは、あなたも……】





(・・あいつ?

いったい、なんのこと・・・?)





そして声は聞こえなくなり、
あとには誰かに見透かされているような。





そんな感覚だけがあった。