白のアリア

「この国は今、ちょいとヤバい
状況下にある。



それでこれからの未来を予言してもらったら
なんとそこに夢片鱗の名前が出てきた」




『そう遠くない未来、
近々この国を救いし夢片鱗なる者が
現れるだろう…。


虹空を救えるのは
夢片鱗のみ…


世界を光に染めるも闇に染めるも
夢片鱗次第…』





…そう遠くない未来…。



予言をしてから少し経ってから
私が現れた…。



だから、私が夢片鱗だと…?




「けど、ま。

有力な情報ってだけで
本当にそうだとは思ってない。


ユイがそのためだけに呼ばれたってのも
おかしな話だろ?


わざわざこの世界に呼んだやつこそ、
本当の力の持ち主かもしれない」





「…逆に、おまえがその役目を
果たすために来たっていう本来の
可能性も、捨てきれなくはないけどな」




…そんな、世界を救うなんて…。




私はただ普通に生活してただけなのに…。




うつむいている私の肩に手を置いて
目線を合わせるレインさん。



銀色の瞳が優しげに笑んでいた。




「…心配するなよ。大丈夫。


来られたのならきっと帰れるさ。


おまえが夢片鱗でもそうでなくても、
俺はおまえの味方だから、安心しろ」



…レインさん…。





「…ありがとうございます、レインさん」



するとレインさんは一瞬微笑んで、



「その、レインさんってのやめないか?」



「え?」



「なんかこう、さん付けすると自然と
敬語になるだろ?

俺そーゆーの、苦手なんだ。
敬語は王宮の時だけでいいっつの」



苦く笑ったレインさんになんだか
笑えてしまって



「じゃ、レインだね!」