白のアリア

中庭に案内されほっと息をつく。




シルは空を見ているのか
こちらに向こうとはしなかった。





「レインさんて、すごい人だったんだね。

ひょっとして、シルも
そうだったりするの?」




レインさんの仕事を手伝うくらいの
人だし…。




シルはその言葉を無視し
私に向きなおった。





「・・な、なに?」




今までよりどことなく真剣な目に
緊張してしまう。




「…おまえ、さっさとこの国を
出たほうがいい」



「え…?」




「おまえは、ここにいないほうがいい。


少なくとも俺は、そう思う」




私のためを思って言ってくれているのだろう。




それが定かかはわからないが、
彼の真剣な横顔を見ていると
そう思った。




…だけど。



「…どうして、そんなこと言うの?」



シルがひどい人だといいたいわけじゃない。




だけど、帰る場所を無くした私にとって
今の言葉は、何よりも重かった。




『いらない』。



そう言われることと等しかったから。