白のアリア

「・・・ん・・・?」



目を開けるとそこには。


「・・冴・・さん?」
「・・おかえり、唯」


笑っている彼の顔は、どこか苦しそうだった。


「・・た、ただいま?
じゃなくて、なんでこんなところにっ・・・!」


そういいかけて、彼の腕をつかんでしまう。


ピシィッ!!!

「・・っ!!?」



流れ込んでくるさまざまなビジョン。
それはまるで、記憶のように。



一瞬ぼうっとうつろな目をしていた彼女は
戸惑いの目で彼を見上げた。



「・・・冴・・・」

「・・思い出したんだな」



「・・うん。
あのとき、フゥが名前を教えてくれたから・・・」



そういって、しばらく冴を見つめた。



「・・・今のおまえは、誰なんだ?」



それを聞かれると彼女は薄く微笑む。



「・・・『唯として』の私だよ」



「・・・」




「・・そんな顔しないで。
私は、彼女の中でちゃんと生きてる。
彼女がいなかったら・・・もう一度あなたにも逢えなかった」



「・・だけど、俺はおまえと・・・」




スッ・・・・。