白のアリア

「そろそろ話を始めて
よろしいかな、お嬢さん?」




優しげに笑ったレインさんのお父さん…
ブランさんが立ち上がって言った。




凛々しくたくましい精悍な顔つきに
若草色の髪。


目は深い海色の目をしていた。




「あ、すみません・・・・」




「この者はユイ。

昨日夕刻に我が城の入口付近に
倒れておりました。


訳を聞けば、
自らはこことは全く異なる世界から
来たのだと、そう言いました。


目的も特にはなく、
帰れる方法をただ見つけたいだけの
ようです」



そう言いながら、横目でそっと
ユイを見る。



・・・?



きょとんとしていると
流し眼でブランへレインは言った。





「ま、ただのお遊びで人1人を
送ったにしては、冗談が
すぎるような気もしなくはないのですが」




そう言って軽く笑うが、
目は一ミリも笑っていない。





それは、ブランも同じだった。





「…事情はわかった。


して、その少女が夢片鱗であるという
話は本当か?」




まただ・・。


夢片鱗って、なんだろう?




そう思っていると、後ろから肩をつつかれた。



「ん?」



「おまえはここまでだ。
挨拶も済んだし、とりあえず抜けるぞ」


シルにそう言われ私もあとをついていく。




レインさんとブラン王は
まだ向かい合って話し合っているようで。




私は入る雰囲気ではなくただ
黙ってそれを見つめているだけだった。