白のアリア

『どかない。

……これ以上、みんなを傷つけないで!


もし、まだ続けるつもりなら…
私が相手になる』



知ってしまったから。



『唯』という本来の彼女を、この目で。



『仲間を守りたい。
そのためなら自分は何だってする』



その揺るがない強い意志が、
どことなく朔陽を思わせた。



だけどそれとはまた、違う。




額の印が、存在を示すように強く光る。
しかしそれは、時折弱くもなった。



花折のしるし。



それは、朔陽・・ホムンクルスである証。



「・・唯・・・まだあなたはそこにいるんですね」



『自分』を無くすまいと、懸命に・・・。



「・・・ん、紫花・・・?」


眠たそうに目をこする姿を見て驚く反面、
いつかも同じようなことがあったな、と思い出す。




そして思う。




・・やっぱり、駄目だ。




「紫花?笑うなんて珍しい。どうかしたの?」



「・・いいえ、なんでもありません。
ただ、決め事をしただけですよ」



きょとんとする彼女に微笑んで、



「・・・すみませんがもう少し休んでいてください。
しばらくしたらまた来ますので」



「うん、わかった」



パタン・・・・



「・・2人とも、どうしたのかしら」



なんだか変だ。



変だとは思うのだが、なにが変なのか、よく分からない。




「・・・暇だなぁ」