白のアリア

「セイ……?」



「に、げて…フゥ……」


「まさか、体が……」



「…おねがい…っ。逃げて…!」


ガキンッ!!



変化した腕を受け止め、フゥは私をじっと見る。
自然と、涙が流れた。



「フゥと戦いたくないのっ…!
おねがい、逃げて…!」



「おまえを置いて逃げられるわけないだろ!」


「でもこのままじゃ……!!」



「大丈夫!なんとかする!
約束しただろ!

約束は守るもんだ!」



にっこり笑いながら、
私に手を差し伸べる。



「フゥ……」




フゥと一緒なら…できるかもしれない。



伸ばされた手を、そっと握り締めた。




そのとき。




パンッ!!



「…え?」



モニターに映る、誰とも分からない人。


「…興醒めだな。
もう少し楽しませてくれるかと思ったが…とんだ茶番劇だ」



「…ちっ、狙ってやがったか…」



「…フゥ!フゥ!!」


肩から流れる血が止まらない。


白い羽が、赤く染まる。



「…実験にならなければ意味がない。
おまえたちがやらないなら、こうしてどちらかが
傷つくことになるぞ」




ドクン。




傷つく……。



フゥが…死んじゃう?



私の前から、いなくなる……?



「……いやだ……」