白のアリア

…パチ。



「お、目覚ました」



目を開ければ楽しそうな顔をした
夢妃がいた。



…なんで、夢妃の顔……。



見れば私の顔には手が添えられている。



ガバッ!!



「ご、ごめん!!」


…ひゃぁぁっ…!!!
夢妃に膝枕されてたなんてっ…。




しかも寝ちゃったなんて!!




「いーって、気にすんな。
おまえの寝顔と泣き顔見られたし。

かえって役得」



「…っっ!!!」



そうだった、泣き顔も見られたんだった…。




はぁっ、とうなだれる私に
夢妃は微笑んでいる。




「…なんで笑ってるの」




「…いや。

おまえらしくていいな、って思ってさ」



…私らしい?



きょとんとしていると夢妃は立ち上がる。



「…おまえは、そのままでいろよ。
たとえこの先何が起きたって…。


どんな自分を持とうが、
結局おまえはおまえだ。


いいな、唯?」




綺麗な顔で、間近でそんなこといわれて。



うなずかない人が、どこにいるんだろう。



カァァッ……。




「わ、わかってるもんっ」



ぷいっと顔を背ければ夢妃はくくっと笑う。




「かわいいな、ほんと」



「か、かわいい!?」



「…んじゃ、俺職務に戻るわ。
唯、さっき言ったこと忘れんなよー」




「…あ、夢妃…!!!」



…行っちゃった。



「…けっきょく、聞けなかったな。
予言のこと……」




ふうっと息をつく。



…でも、夢妃なりに気を使ってくれたのかな。


こんないっぱいいっぱいの私じゃ
パンクしちゃうもんね。



思ってから、くすっと笑う。



…私らしく、か。




「…さ、帰ろうかな」



みんなのところへ。