白のアリア

世界のなれの果て。



神の住むといわれる場所でも
こんな穏やかな場所があるんだぁ。



ぼんやりと思った。



空は見えないけれど
とても静かで穏やかで。


中庭にできた花畑は
手入れもされていないのにとても美しく
咲いている。



その中心に湧き出る水もとても
透き通っていて。




「ここは?」




「中庭だ。


…つっても俺専用だけど。


この場所はリーダーについたものにしか
入ることが許されないんだ」




「どうして?」




「…この場所は人を選ぶんだよ。
生きてるからな」



ええ!?



「そ、それって…。

私、入って良かったの…?」




「ああ。いいんだ。
唯は特別だからな」



そういった夢妃の顔はとても穏やかで。



いつも見る表情とはだいぶ違った。




「…ここは、夢妃にとって
安らげる場所なんだね」



その安心しきった表情が
いつも彼がどれだけの思いを抱えているのかを
物語らせる。



「はは、そうか?

…小さいころからずっと好きだった場所だ。
唯一安らげる場所だったからな…」



ここが人の心を移す場所なら、



夢妃の心はとっても綺麗なんだろうな…



そんなことを思った。




すると言った。




「ロスト・デイはもう見たのか」