白のアリア

-------




ピチャン…



ピチャン…




規則的に響く、その水音。



雫の滴るさびた牢獄に
傷だらけの男が、1人。



夢妃だった。




手足には、鎖。



「…まさか、おまえだったとはな」



牢獄の、檻の向こう側にいる人物を
鋭い目つきで見た。




その向こうには緑の髪をした
長髪の少女が立っていた。




「悪く思わないでね、鴉さん。
あたしはただ、あの方の役に立ちたいだけなの」




「……なぜ奴の味方をする。
色羽の希望だろ!」



少女は両手をひらひらとふる。




「そんなの勝手につけられた言い伝えよ。
あたしはそんなものに決められて
生きていきたくないの」




「あたしを認めてくれるのはあの方ただ1人よ」




「……実体のない奴に、
よくそんなこといえるな!」




夢妃が声を荒げてそういえば。



少女の手に一羽の鳥が止まって。




「……ふーん?

鴉さん、あたしのお仲間連れてきてくれたの?」