ハッ!!!



「ハァッ…ハァッ……」



……ここは……。




「……大丈夫かよ。
うなされてたみてーだな」



コトン…とカップを置いてシルが
ずずっと口にした。



「……ハァ…ハ…」


…よかった。



戻ってきたんだ……。




「ご、ごめんねなんか。

今日の当番シルだったんだね」



誘拐事件が起こってから、
私はガーディアンのみんなに交代で
見張りをつけてもらうことになった。




シルは何も言わずにじーっと私を見た後




「…おまえ、いつもこうなのか」




「?いつもって?」




「……夢、見るんだろ」



ドキ……。



「アイツらから聞いた」



…そりゃそっか。
こんなそばで見てて気づかないわけないもんね…。



「…フィーネちゃん、何か言ってた?」



「…何も。
わかんねぇって言ってた」



「…そっか…」