白のアリア

その日の夜。



「あら、ソルジエ様がそんなことを?」




「…はい。
あのあと、お礼を言おうと思ったんですけど
何も言わずに行ってしまって……。


私、何も言わなかったのに、
どうしてわかったのかな、って……。


今までも、そういうことがあったから……」



何かとつけて、ソルジエはよく私をかばってくれる。



でも理由を聞こうとしても何も答えてくれない。




…あの日の夜に関係があることなのかな……。



フィラさんはお茶を口に含んでから
空の月をぼうっと眺めた。



「…ガーディアンの中でも、
ソルジエ様は唯様にとって特別な方です。


それは、ソルジエ様にとっても」



「え、そりゃ……。
ガーディアンのみんなのことは……」



それを言うとかぶりを振った。



「いいえ。
守護者と主、といううわべだけの関係ではありません。


もっと、心の奥底……
深いところで、お2人はつながっているんです」




…心の、奥底……?



それは、どういうことだろう。



「……私からすべてを告げることは、
まだできませんけれど……。


ソルジエ様と唯様は、以前も会っているんです。
この国で」



「え?」


「フィーネ様のような、夢見の力ではありません。
きちんとした姿で、顔も見知った状態で
この国で会ったことがあるのです」



…それ、は……。