「うわぁー・・・」




上を見上げれば、
見えたのは白い雲と水色の背景。



大きくて広い空には
ちらほらと何かが飛んでいる。





私は昨日いた部屋から出て
今シルに案内されているところだった。




「おら、ぼけっとしてんな!
さっさと歩けよ!ガキ!」





むー・・。



ガキ、ガキって言うけど
私はガキじゃないよっ。





ていうか、シルとそんなに
年齢変わんないと思うんだけど・・。





「・・あのさ、ガキっていうの
やめてくれない?」




「ぁ?」





「・・だってさ、その。
見た目的に私と年齢変わんないと
思うし・・・」




シルの表情をうかがいながら
話すと露骨に面倒くさそうな顔をした
シルがいた。




「・・おまえさ、いくつ?」



へ?



「え、えと。
16・・・だけど」



それを言うと、シルはにやっと笑った。




「じゃ、俺の方が年上なわけだ。
っつーことで、おまえはガキ決定」