白のアリア

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「…フィラ、どうだ」




横たわる唯に静かに手を当てつつ
フィラは首を振った。




「…だめです。
完全に精神体が飛ばされてしまっています。

このままでは、唯様は……」




「そんなっ…。ユイちゃんっ…」



フィーネが泣き崩れながら
唯のそばに寄る。



シルは悔しそうに、
ソルジエは表情からは読み取れなかったが
拳はしっかりと握られていた。




「……行く、ぞ。あいつのところへ…」




「!ダメです、レイアス様!


そんな体で…!」




「…ユイがああなったのは俺のせいでもある!

もう、嫌なんだ…。
あんな思いするのは!」



何もできなかった。



ただ見ていることしかできなくて。




「……待ってください。

唯様の、体が……」



フィラが驚いたように目を見張りながら
唯の体を見つめている。



「どうしたの?」




「…手が……」



見れば、かすかに唯の手が動いている。




「…唯様…?」




うっすらと開かれた目に
皆が安堵の声を漏らし始める。



しかし次の一言で、
その希望も打ち砕かれた。




「…あなた、だれ?」