白のアリア

「ええ、もちろん。

私はなんでも知ってるのよ。


鴉くんの予言のこともね」





「…夢妃の……

私はまだ聞いてないんです。



レインは、聞かないほうが
いいかもしれないから聞かなくてもいい


って言ってて……」




「彼の予言が必ずしも当たるとは
限らないわ。


あなたの進む道によっては
災いを全て避けられるかもしれない。


…でも反対に、
あなたが誰かに作られた道を
進んでしまうかもしれない。


そうなったら…」




そこまで言うと口をつぐんで
作っていた花の冠を、
私にかぶせる。



「わ……!」




「ふふ、よく似合ってるわ」




「…ありがとうございます」



花のように微笑んで、
そこからさっと小さく風が吹いた。



冠からこぼれた花の香りが
私の鼻をかすめる。




太陽の、あたたかいにおいがした。





「私、あなたにあってみたかったの。

会って、話をしたかった」




言葉は嬉しそうなはずなのに
表情は哀しげだ。



どうして…?






「あの、あなたはいったい…?」




女の人はただ小さく微笑んでいるだけだった。