苦しい。




息が、できない。




体中が熱いよ……





フワ……




不意に体が浮いたかと思うと
私は白い世界の、花畑にいた。




「気分はどう?」




目の前に、やさしげな女の人がいた。




亜麻色の長い髪に
白いドレス。



単純な格好だけれど
とても綺麗に見えた。




「…え、あ、はい!
大丈夫です。

…えと、ここはいったい…?」




「ここはね、生きている人間が
来られる場所ではないの」




「…え?」




…それって、つまり……。




女の人は私の思いを読み取ったのか
哀しげに微笑しながら
近くの川へと歩いていく。




「あれが、あなたよ」




指を指されてみてみれば、
川の透き通った水の向こう側に、
倒れた私がいる。




そばにはレインや、フィラ。
守護者のみんながいた。




「…私…?
どうして……」



私、死んだの……?




「大丈夫よ。
まだ元に戻れる方法はある。


とりあえず、少し歩きましょうか」