白のアリア

いなくなった唯のあとを
静かに見つめたあと、
レインはゆっくり起き上がる。




腕に刺さった矢を震える腕で
一気に引き抜いた。




「ッ……!!!!」



…やはりな…。



毒が入ってたのか…。




「…このままじゃ、ユイが
戻るころには死ぬな…」



フッと苦く笑ってから
自らを見つめていたテルヴィをなでてやる。




「…テルヴィ、みんなを呼んできてくれ」




『…グルル』



拒否しているのか動こうとはしない。




おまえなりに俺を心配しているのか、
そう思った。




「…俺は死なない。大丈夫だ。

おまえが行って戻ってくるくらい、
なんてことない時間だろ?」



『…グル』



やっと納得したのか、
テルヴィは静かに体を起こして
翼をはばたかせる。




一瞬レインのほうを見つつ
一気に城のほうへと飛んで行った。





静かに見送っていると、
腕から全身にかけて、激痛が走った。




「…ッ。…頼んだぞ、テル…」