それから数日。




『グーテル』を呼びに行くと言った
シルはなかなか戻らず、
私は夢片鱗としての訓練を始めた。





まぁ訓練といっても、
自分のもつ力を最大限に引き出すために
コントロールの練習をするくらいだけど。




「ねえ、レイン。
グーテルってどんな人?」




それを聞くと、レインは一瞬ぽかんとしてから
大笑いを始めた。




「ええ!?なんで笑うの!?」



今笑うとこだったっ!?




「…っはー…、悪い悪い。

おまえはグーテルのこと知らねんだったな。
グーテルはな、人間じゃねぇんだ」




「そうなの?」



ずっと人間かと思ってた……





「虹空は空に暮らす人ばかりだから
その虹空で同じように暮らす種族ってのがあるんだ」




「…それが、グーテル?」




「ああ。

んで、グーテルは運がよけりゃパートナーにもなる。
軍の奴らは空軍として使用してる奴もいる」




「ふぅーん……。
で、具体的にどういう奴なの?」




それを言うと、レインは窓の外を見て立ち上がった。




「まぁ見りゃわかる。ちょっと外でようぜ」