白のアリア

パチッ。





「…?」



眠る唯をみていたら
いつの間にか自分も眠ってしまって
いたらしい。



小さく微笑んで、
変わることのない目の前の少女の
横髪をそっとすくった。




すると。




「…唯」




その額には、花びらのような、
小さな紋様が浮かび上がっていた。




ピンクと白のそれは、
透き通るように映っている。




「……やっとここまで来ましたね」



もう一度紋様をひとなですると
今度は唯がかすかに動く。




「…ん…。紫…花…?」



「おはよう、唯。


気分はどうですか?」




「…ぅん…

なんか、体が熱くて…」



体を起こして額に手を当てている。



「無理もありませんよ。


薬の副作用に体がついてけないんです」



少し休めば大丈夫ですよ。



言われてほんわりと笑った唯に
また微笑んだ。



そして、言った。




「…おかえり、唯」