明朝:5:00。




吐く息も白くなるほど
冷える朝日の昇らない時間。




ふうっと白い息を吐きながら
レインは城の外で空を見ていた。






「……ユイ」



…あのとき、いったい…
どんな気持ちだったんだ?





…俺たちは、もう必要ないってことなのか?






ユイ……





「…朝から感傷浸りかよ」





後ろからぶるぶる震えながら
シルが隣に歩いてきた。







「シル…なんでここに?


一応起こさないようにと思って来たのにな」





本当は、内緒で行くつもりだった。





3人を危険な目に合わすわけには
いかないし、何よりあの時ユイを
助けられなかったのは怪我してた俺のせいでもある。





守るといったのに、守れなかった。






果たせもしない約束を立てた自分に、
一番腹が立った。








「…おまえだけじゃねぇよ」







「…俺だって、アイツ守れなかったこと…
責任感じてんだ」







「…シル……」