私は圭吾の自転車の後ろに乗って…
圭吾の自転車は静かに動き出した……どちらが話しだすわけでもなく…
2人とも静かで…
春の訪れを予感させる暖かい風が吹いた…
しばらくすると圭吾が口を開いた…
「何か俺に言うことない?」
圭吾の声は質問の内容より暖かく優しい言い方をする…
「…ごめんなさい……」
私はそう答えた…
あんなふうにでしか自分の気持ちを圭吾に伝えることしかできない自分に腹が立った…
「違う…聞き方間違えたかな?……俺に聞きたいことあるだろ?」
圭吾はまた優しくそう言った。
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