が、実際はそんなに甘くない。
選んだ高校は男子が女子の半分しかいなかった。
高校に入ったら『カッコイイ人と純愛』なんて思い描いていた。
人生はそんなに甘くなかった。
確かにカッコイイ人は何人かいる。
でも、なんかしっくりこない....
それにいい人がいても女子の敵が多すぎる....
やはり高校生活を上手く生きていくには女子ともめないことが鉄則。
争うくらいなら争いに入らない。
もうこれは部活に打ち込むしかない....
これを言い訳に全く化粧もせずだらけた女になった。


部活は柔道部に入った。
小さい頃カラ柔道をしていて県で優勝したりして、割と強いほうだった。
高校は柔道強豪高校で柔道するつもりだったが、最後の大会で大怪我をして推薦は取り消し....
柔道を辞めるためにこの無名公立高校に入学した。
が、入ってみると中学時代に強豪校で柔道をしていた人ばかりだった。
こんなにメンバーに恵まれたのに、、
後は恋だけだった。



『恋なんてしないし』
これが私の口癖だった。



この時はあんな大恋愛して色んな体験をする自分なんて想像できなかった。