眠り姫は・・・男の子!?



『純っ!!はい。お弁当』


次の日、約束通り作ってきたお弁当を純のクラスまで行って渡した。


「さんきゅ、今度なんか奢るよ」


あたしからお弁当を受け取りながら話す純に「うん」と頷く。


「莉愛。早くしないと叶が待ちきれなくなって来ちゃうよー…」


遠くのほうで呆れている希美の声を聞いて、ハッと時計を見る。


お昼休みが始まって10分が経っていた。


『そうそう!!叶の分もあったんだった。叶怒ってるかも…』


頬を膨らませて怒ってる叶を想像しながらゾッとしてると、


『…あれ!?希美は?』

「あっち」


純の指差す方を見れば、スタスタと廊下を歩く希美の後ろ姿が見えた。


待ってよー!!


早く行きたいからって、置いてくことないじゃん!!