「よく純君、普通に許したね」
『まーねー、まぁ純自身が面白がってたし』
「ま、いんじゃね?」なんて言って普通に叶とバスケの話で盛り上がってたから。
なんて、朝の不思議な叶の行動を思い出しながら、オムライスをひと口食べた。
『…てゆーか、何に叶が嫉妬したのかよく分かんないんだよね』
スプーンを片手に足をぶらぶらさせ、ぼーっと考えながら言う。
「………………は?」
数秒、静かな沈黙が起きたあと、希美の返事が返ってきた。
「え、ちょっ、まじ?……嘘でしょ?」
『何が?』
「あーーー…、うん。なんでもない。こういうのは自分で気付かなきゃね」
『え?』
どうゆうこと?
呆れた顔であたしを見てくる希美に聞こうとしたけど、
「腹減ったー…千秋、なんでもいいから頼んできて」
「分かったー」
叶と千秋君の登場で聞くタイミングを逃した。

