「でー?いんの相手」
『いるよー、叶がオッケーしてくれたから♪』
「…叶?…あぁ、姫宮な。良かったじゃん、行く相手いて」
『うん』
安心した声で言ってくる純に、自然と口元が緩む。
あ。
携帯を耳につけたまま、交差点のところをふと見れば、叶がポケットに手を入れたまま立っていた。
信号はまだ赤。
だけど暫くしてチカチカ点滅し、青になって叶がこっちに歩いて来た。
『叶来たから切るね!!試合頑張って!!』
「おう、ちゃんとプレゼント買ってこいよ」
『うんっ!!』
そう言って電話を切って叶を見れば、もう目の前にいた。
「わり、遅れた。…今の誰?」
『んーん、全然平気!!今のは純だよ。幼なじみの!!』
「…ふぅん」
きょとんとあたしを見上げてくる叶にそう言えば、一瞬ぴくっと眉を動かした後、「早く行こーぜ」といつもの笑顔を向けて歩き出した。
久しぶりのお買い物♪
超楽しみだよー!!

