*莉愛*
『叶、まだかなー♪』
少し早めに集合場所に着き、鼻歌を歌いながら叶を待つ。
正直、叶がプレゼントを買いに行くのに付き合ってくれるなんて思ってなかった。
『案外、いいやつじゃん』
ぽつりと呟いてはにかんでいると、プルル…と携帯から機械音が鳴った。
『んー?』
パーカーのポケットから携帯を取り出し、画面を見れば意外な人物。
『どしたの純ー?バスケは?今日試合じゃなかったっけ?』
すぐさまハテナだらけで質問を投げかければ、電話越しにプッと純の笑い声が聞こえた。
おかしいな。
今日はバスケの試合あるからって断られたのに。
試合無くなった、とか?

