「かなうー…、ね?お願いっ!!」
手を合わせてギュッと目を瞑るあいつ。
『めんどいし。俺寝る』
「叶くーんっ、まじでお願いしますー…」
『……』
あいつの言葉を無視して机に突っ伏した俺は、腕を枕にして目を瞑った。
「お願いお願いっ」
『…幼なじみと行けよ』
「…純?だってー、毎日部活でお家いないんだもん…。叶しかいないの!!」
『……』
その後もギャーギャーと小声で何か言ってきたけど無視した。
しばらくして、大人くなったあいつ。
少し気になった俺は、片目を開けてあいつを見る。
『……』
授業中だから前を向いてるあいつの横顔は、あからさまにしゅんとしてて…、眉を下げて俯いてる。
…ったく、めんどくせぇ…。

