『なに?頼み事って』
横を向き、首を傾げてあいつを見れば、珍しく真剣な顔をずいっと寄せて来た。
至近距離であいつと目が合う。
「あのねっ」
『…うん?早く言えよ』
そう言えば、パンッと自分の顔の前で手を合わせたあいつは、上目遣いで俺を見てきた。
「一緒に誕生日プレゼント買いに行ってほしいの!!」
『……は?』
…誕生日プレゼント?
『誰の?』
「希美の!!もう少しで誕生日なの」
『なんで俺がー…「授業始めんぞー、立ってる奴ら席座れー」
俺が言いかけたときにちょうど先生が来て言葉を遮られた。
つーか、なんで俺がプレゼント買いに一緒に行かねぇといけねんだよ。
『無理。だりぃし』
「んなっ!?お願い!!」
無理。絶対嫌だ。

