びっくりして叶を見れば、少し照れくさそうに視線をかき氷に移していた。
『…ありが、とう』
「別に、ひと口だけな」
『…けち』
なんか。なんか、変な雰囲気になってしまった。
それに、少しだけ叶にドキッとしてしまったのは…
気のせい?
気のせい、だよね。
「…間接キス」
『「は!?」』
そんなことを思っていると、隣で目を細めて微笑んだ希美が小声で言った。
「ふふっ、可愛い光景見れちゃった」
『違う違う!!今のそんなんじゃないもん』
そうは言っても、恥ずかしくて頬が赤くなる。
隣を見れば、叶も大きな目を見開いて、顔を真っ赤にさせていた。
「ひめ?顔赤いよ?」
「うっせ!!赤くねぇし!!」
いや、赤いですけど。
不覚にも、真っ赤な顔を照れながら腕で隠そうとしている叶が可愛く見えてしまった。

