『いいの貰っちゃって。千秋君飲まないの?』
「大丈夫だよ。飲みたくなったらまた買ってくればいいだけだから」
そう言って爽やかな笑顔を向けてくる千秋君に「ありがと」と微笑む。
もう。叶も千秋君のこと見習ってほしいよ。
「どう?叶とは仲良く出来てる?」
暫く静かに椅子に座ってジュースを飲んでいたあたしだけど、
希美の言葉に顔を上げる。
『んー…話してない』
「え。朝教室行ってから結構時間あったでしょ?莉愛何してたの」
きょとんと首を傾げる希美は、ねぇ?と千秋君に視線をやった。
『屋上行ってたの』
「…屋上?」
うん。と頷いてあたしは、屋上に行くことになった理由と空と友達になったことを簡単に話した。

