休み時間。やっぱり耐え切れなかったあたしは希美と千秋君がいる5組に猛ダッシュで向かった。
「莉愛老けた?」
会うなり涼しげな表情でズバッと辛口な言葉を投げかけてくる希美。
…そりゃあ老けたかもね、この短い間でさ。すっごい大変だったんだから。
「嘘よ、嘘。いつも通りお人形さんみたいに可愛い」
『とーぜん!!』
あたしが可愛いっていうのはあたしが1番知ってるもんね。
「莉愛ちゃんジュース飲む?オレンジだけど」
『飲むっ』
廊下にいるあたしに声をかけてきた千秋君は、教室の1番後ろの席。
ぴょんと遠慮なく廊下から希美達のクラスに入ったあたしは、千秋君に駆け寄ってジュースを受け取った。

