「…わぁあー、目回るよ〜」
左右に肩を揺らすたびに揺れるふわふわの金髪。
あたしはボーッとそれを見ながら考える。
「…りあちゃん、僕気持ち悪くなってきちゃった」
…と、疲れたように言った空の声にハッと手を止めた。
『あ、ごめん!!ボーッとしてた』
「んんー…」
パッと手を離せば、俯せにパタンと地面に倒れた空。
大丈夫?と焦って聞けば、頭だけがこくりと動いた。
『あの…聞きたいことがあるんだけど、いい?』
「もちろん」
1番。
今までで…1番。
気になっていたことかもしれない。
『叶って…その、
――好きな人とか、いるの?』
どうか。どうか、
いませんように…。
あたしは空の言葉を待ちながら。頭の中で願った。

