彼の名前は、
武藤 千秋 (ムトウ チアキ)。
あたしと同い年で中学のときも同じ学校だった。


みんなに優しくて人気者だった千秋君は、当然外見も完璧。


さらさらな黒髪に、高めの身長。


緩く着くずした制服もチャラく見えない…てゆうか誰よりも制服が似合ってる。


かっこいいけど笑うと可愛くて、そこが女の子の母性本能をくすぐるらしい。


まさしく!!


千秋君は王子様みたいなの!!


そんな王子様が…


『どうしてこんなのと仲良いの!?どうしてこんなのをひめって呼んでるの!?』

「うーわ、めっちゃこの子失礼。俺のこと、こんなのって……あはっ!!笑える」


あたしが千秋君に話し掛けてるのに、ケラケラ笑うヤツのせいでそれが防がれる。


もうっ、邪魔!!