「大丈夫大丈夫。そんな遠くないから。気まずくなったらあたしのとこにおいで。ね?」


ぽんぽんと優しく頭を撫でてくれる手に思わず顔を上げて抱き着く。


『うわぁーん!!希美大好きー!!違うクラスなんてやだー!!』


人目も気にせず大声で叫ぶ莉愛をくすっ、と笑ったあと、視線をクラス発表の紙に移した。


「あ、純も5組じゃん」

『へ…?……あーっ、ほんとだ!!』

「やったね」

『うんっ、純がいれば少しはマシかも。……あ!!純発見』


キラキラと顔を明るくさせて笑う莉愛の視線の先には、眠そうに欠伸をして歩いてくる純。


「よっ」

『おはよ!!見て見て、純とあたし同じクラスだよ!!』

「マジだ。やったな」


満面の笑顔で笑いかければ、髪をくしゃくしゃに撫でられた。