「いまの誰?」
周平が食べ終わったカップラーメンを片付けながら言った。
「え、っと理一君!」
「理一って誰だし」
「幼なじみなの!」
と言うとふーんっと
言ってまた二階に上がって行った。
私は急いで片付けて
靴を履いて玄関を出た。
「遅いよ〜愛美!」
理一君が綺麗なお店の所に停めてあるタクシーの窓から私を呼んだ。
「ごめんね、理一君」
タクシーに乗り込むとすぐに動きだした。
「どう?新しい家族は」
「う〜ん、お父さんになる人とってもかっこよくて!優しい人なの!」
「よかったなあ」
と頭を撫でてくれた。
「あ!お兄ちゃんができたの!」
「は?お兄ちゃん?」
「うん。周平って言うんだけどね、同い年なんだよ」
「仲良くしろよ?」
とまた理一君は微笑んでくれた。
気づいたら学校に着いていた。
