「り…理一君」

「何?あーみ、泣かないで」
といつも通り優しい
理一君が私の涙を
軽くぬぐった。

「うん」

「冷蔵庫にケーキあるから、先にリビング行っててー」

と理一君は部屋に
戻ってしまった。

それから、理一君と
何を話したか
あまり覚えてなくて
いつもよりも早く
自分の部屋に戻った。