その翌日、電話がかかってきた。 「うれしかったよ。ありがとう、さっちゃん。」 緊張してしまった私はなぜだかドウイタシマシテと言った。 コウさんがかすかに笑った。 その日から私の中のコウさんはむくむくと大きく膨れていって、顔も知らない彼は頭の中で一人で動き出した。