手を繋いでいないほうの手が
私の頭に触れた。
いつものように、グシャグシャと掻き乱される髪。
今までだって冷たかったはずなのに、
陽先輩の手はこうすると冷たさを感じない。

だから、先輩はいつも
私の頭を撫でてたんだね。


「梓。」
「はい?」


あの日、私たちがこの夜の街で出会ったのは
そして同じ学校の屋上で再会したのは
きっと運命だったんだ。

じゃあ私はこれからも、
先輩との運命を信じて歩いていく。



「俺の夢が叶ったら――ずっと、俺の傍にいろ。」



ありがとう、先輩。



「うん……っ!!」



東京の空は、一番星は見えない。
でも、この胸に輝くリングが
きっと二人の道を照らして、また会えると信じてるよ――


(ドS×ドS?)

(NO!)

(shy boy × shy girl!!)


「やっぱ先にホテル行くか。」
「い…行かないっ!!」


SS LOVERS★

end.