そうこうしている間に、
梓は自分の席まで歩いてきた。



怖い。

拒絶されるのが分かってるから、
余計にその足音が怖い。



「おっ」

足音は、
ピタリと止まった。

「桃ちゃんじゃん」


コトンと机に鞄を置きながら、
梓は彼女に笑顔を向けた。