「……そうまでして僕を遠ざけたいんですか。僕の気持ちなんてどうだっていいんですね」
「ああ、そうだ」
「あの人と幸せになるために、僕が邪魔になったんですね」
「……そうだ」
「――――っ。見くびらないくださいっ!!」
ダンッ!
びっくりした。何が起こったのかと思った。
あの、大人しかった章くんが、壁に拳を叩きつけてる。感情が恐ろしいくらいに高ぶってる。
スイッチ入るとここまで変わるとは。
朽木さんもこの変貌には心底驚いたようで、言葉も失って硬直している。
「僕が分からないとでも思ってるんですか!? わざとそんな言い方してっ! 突き放そうとしてっ! それで僕が離れていくと思ってるんですかっ!?」
ダンッ!
「先輩が僕のためを思ってきつく言ってることくらい、分かってるんです! 苦しんで、僕を傷付けたって、後悔して、それで出した結論だってことくらい、分かってるんですっ!」
「章……」
「でもそんなの……僕に悪いなんて思うのは、お門違いですよっ!」
「っ!」
強い感情を露にした眼がキッと朽木さんを睨みつけた。
「ああ、そうだ」
「あの人と幸せになるために、僕が邪魔になったんですね」
「……そうだ」
「――――っ。見くびらないくださいっ!!」
ダンッ!
びっくりした。何が起こったのかと思った。
あの、大人しかった章くんが、壁に拳を叩きつけてる。感情が恐ろしいくらいに高ぶってる。
スイッチ入るとここまで変わるとは。
朽木さんもこの変貌には心底驚いたようで、言葉も失って硬直している。
「僕が分からないとでも思ってるんですか!? わざとそんな言い方してっ! 突き放そうとしてっ! それで僕が離れていくと思ってるんですかっ!?」
ダンッ!
「先輩が僕のためを思ってきつく言ってることくらい、分かってるんです! 苦しんで、僕を傷付けたって、後悔して、それで出した結論だってことくらい、分かってるんですっ!」
「章……」
「でもそんなの……僕に悪いなんて思うのは、お門違いですよっ!」
「っ!」
強い感情を露にした眼がキッと朽木さんを睨みつけた。

