ほろり。
 
 ダメだ……。あまりの痛々しさに涙が……。
 
 見ると拝島さんも滲む涙を指ですくいあげながら、「高地……」とせつなげな呟きを洩らしてる。
 
「げ、げき・ちん・デスカ……」
 
 真っ白に燃え尽きて、灰と化してしまった高地さん。憐れなり。
 
 以上。爆笑告白劇、あっけない幕切れでございました……。
 
 
 
 
「その程度の手管じゃナンパ五十連敗も無理からぬことだわ」
 
 おっと。まだ会話は続いてる。
 
 呆れ声の祥子。まだ追撃の手を緩めない。
 
「あ、あれは若気の至りっていうか……」
 
「女なら誰でもいいっていう態度が滲み出てるわよ」
 
「いや、よくない! 誰でもよくはないよ祥子ちゃんっ!」
 
 灰から復活した高地さんは必死に弁明する。でも返ってくるのは軽蔑の眼差しか、無言の祥子に焦りを隠せない様子。
 
 日頃の行いがものを言いますなぁ……。
   
「前は誰でもよかったかもしれないけど、少なくとも今はよくないよっ! 本当に一人だけだよっ! 過去の俺は忘れてお願いっ!」
   
「はいはい。過去も現在も私には関係ないから。覚えておく気もないわよ」
 
 くっ。しょっぱすぎてもう前が見えませんっ。
   
「お、お願い祥子ちゃん、信じて。俺、本当に今は一人だけなんだよ……」
   
 
 あ。