「あいつら……」
三度目ともなると、もう忘れようもないド派手なアロハシャツ。
厭らしいニタニタ笑いを浮かべ、駐車場に入っていく五つの影。
悪モンの臭いがぷんぷんだ。
男達が駐車場の中に消えていくと、あたしはできるだけ静かに足を動かし始めた。
朽木さんも同じく、足音を忍ばせる。
ふと気付き、朽木さんの手にあるコンビニのビニール袋に手を伸ばした。無言で渡してくれる朽木さん。
お荷物は、あたしが引き受けた。
駐車場に入り、奴らの姿を探す。
いた。
見慣れた車を取り囲み、値踏みするような目で舐め回している。
見慣れた車――――――
拝島さんの、赤いミニ。
男達に気付かれないよう、離れた場所から大きな車の陰に隠れて様子を窺う。
だけど、そんな悠長なことはしてられないとすぐに気付いた。
奴らの手の中にある物が、何かが分かった瞬間。
あたしの背中を、戦慄が走り抜ける。
それは――硬質な金属の質感を放つ、重たげなハンマー。
どこにでもありそうな木の持ち手のハンマーは、何に使われるのかなんて、答えはひとつしかない。
あいつら、拝島さんの車を壊す気だ……っ!
お昼、ここで奴らと遭遇した時、あたしと祥子達は、確かにミニから荷物を取り出していた。
奴らに、自分達の車の居場所を知られていたのだ。
三度目ともなると、もう忘れようもないド派手なアロハシャツ。
厭らしいニタニタ笑いを浮かべ、駐車場に入っていく五つの影。
悪モンの臭いがぷんぷんだ。
男達が駐車場の中に消えていくと、あたしはできるだけ静かに足を動かし始めた。
朽木さんも同じく、足音を忍ばせる。
ふと気付き、朽木さんの手にあるコンビニのビニール袋に手を伸ばした。無言で渡してくれる朽木さん。
お荷物は、あたしが引き受けた。
駐車場に入り、奴らの姿を探す。
いた。
見慣れた車を取り囲み、値踏みするような目で舐め回している。
見慣れた車――――――
拝島さんの、赤いミニ。
男達に気付かれないよう、離れた場所から大きな車の陰に隠れて様子を窺う。
だけど、そんな悠長なことはしてられないとすぐに気付いた。
奴らの手の中にある物が、何かが分かった瞬間。
あたしの背中を、戦慄が走り抜ける。
それは――硬質な金属の質感を放つ、重たげなハンマー。
どこにでもありそうな木の持ち手のハンマーは、何に使われるのかなんて、答えはひとつしかない。
あいつら、拝島さんの車を壊す気だ……っ!
お昼、ここで奴らと遭遇した時、あたしと祥子達は、確かにミニから荷物を取り出していた。
奴らに、自分達の車の居場所を知られていたのだ。

