俺が何も知らないと思って…

「もういい加減にしろよ…俺、ここ出るから」

それだけ言って部屋にこもった。

部屋のドアを叩くのは親父ではなく母親だ。

今まで母親らしい事何一つしてもらった事は無い。

学校の参観だって来てくれたのは、死んだ祖母だった。