「はあ……ッ、はあ……、ご…ごめんッ……」







校門の前。






僕の横を横切りながら、校門から出てきた女の子たちがジロジロ僕を見ている。この恥ずかしさにはなかなか慣れない。







「今日は…ッ、HR長引いちゃって……ッ、そのー…」







全速力で走ってきたせいで、言葉がとぎれとぎれになる。でも、言えることは言っておかないと……あとが怖かった。







「でもッ、ここまで走ってきたし……」







「言い訳無用」






「は、はいッ!!」








ビクッと身体が震え、背筋がピンッと伸びた。顔を少し下に傾けたまま、前髪からのぞくカノジョの顔つきが鬼のように見えたのは……僕だけ?