「お二人名様ですか?」






「いえ、あとから四人くるんで」






店員の質問に淡々と返す大地の横で、僕はガチガチに固まって立っていた。







大地は店員からデンモクとマイクをもらい、指示された部屋まで歩いていった。僕は小走りでそのあとを追う。








「お前、女来たらそんな様子見せんじゃねえぞー。一気にヒかれたら俺たちにも影響あるし」






「ダ、ダイジョウブ…」







カタコトで、しまいには両手両足を同じタイミングで前に出して歩いている僕を見て、大地は大きなため息をついていた。






「22、22っと……。あ、ここか」





キィッとドアを開け、中に入る。一番乗りの僕と大地は、遅れてやってくる大地の男友達と、女の子三人を待っていた。