「そんなわけあるかぁぁぁぁ!!」 数秒後、私の大声が部屋に響き渡った。 …今さらながら、嫌悪感。 この男に次々、初めてを汚されるところだった! しかも、愛情もなしに。 「…うっせぇ…」 顔をしかめる、目の前の菅原くん。 その不機嫌さすら、今の私には癪に思える。 「嫌に決まってんだろテメーなんか!!だから逃げんのも嫌だったんだよ!!」 「…ぷ」 しばらく、ぽかんと私を見つめていた菅原くんが、吹き出した。 「…何その不細工な顔…」 悪かったな、不細工で。